もうかれこれ半年、よくならない腹痛。
そして、原因は不明のまま。
総合病院に受診することになり、問診やMRIなどの検査を受けても、あいかわらず原因は特定できないままでした。
そんなとき担当医の先生から、胃カメラ検査を受けてみたらどうか?と提案されました。
今までそういった検査はしたことがなかったので、いい機会だと思い、検査を受けることに決めました。
先生からは「気軽な検査だから!」と言われたのですが、はじめての検査なので不安な気持ちもありました。
今回は、その胃カメラ検査を受けたときの体験談です。
はじめて胃カメラ検査を受ける方のご参考になればいいなと思います。
ということで、検査前日から当日の流れや注意事項、検査を受けた感想などまとめたいと思います。
胃カメラ検査とは
胃カメラ検査は上部消化管内視鏡検査のことで、食道・胃・十二指腸に内視鏡を挿入して、中の様子を観察し、病気があるかどうかを診断します。
上部消化管内視鏡検査は一般的に、口から内視鏡を入れる「経口内視鏡」、鼻から内視鏡を入れる「経鼻内視鏡」に分かれます。(これ以外にも特殊検査・治療(超音波内視鏡、内視鏡的切除術など)もあるようです。)
使用する内視鏡の直径はそれぞれ、経口内視鏡が8~9mm、経鼻内視鏡は5~6mmです。
近年の経鼻内視鏡は改良がすすんで、経口内視鏡と同様の機能が装備されていますが、個々の機能は経口内視鏡に比べ劣ることがあります。
経口内視鏡と経鼻内視鏡は、それぞれメリットとデメリットがあります。
わたしが今回受けたのは、経鼻内視鏡です。
経鼻内視鏡の特徴
吐き気が少ない検査
風邪をひいたときなどの診察で、舌の奥をヘラみたいなもので押されて「オエッ」となりそうな経験をしたことがあると思いますが、これを咽頭反射といいます。
口から内視鏡を入れる場合は、多少なりともこうした咽頭反射が起こります。
しかし、鼻から入れる場合は内視鏡が舌の根元に触れないので、ほとんど吐き気をもよおすことなく検査を受けることができます。
検査中に話ができる
口から内視鏡を入れると、口がふさがってしまうので当然検査中に会話はできなくなってしまいます。
鼻から入れる場合は、口を自由に動かせるので検査中も話すことができます。(経鼻では口呼吸が可能!)
気になったことなどをその場で医師に確認できるので、より安心して検査を受けられます。
体への負担が少ない
鼻からの内視鏡は、麻酔に使う薬が少量なので、体への負担も少なく済みます。
検査終了後30~60分で水を飲んだり食事をしたり、車の運転をすることもできます。
胃カメラ検査の流れと注意事項
検査を受けるにあたって、その検査についての説明を受け、同意書にサインをしました。
検査前日
検査前日は、夕飯は食べてもOK
でも軽めにするように言われました。
そして、夜9時以降は食事NG!
水分摂取は、水・白湯のみOK
わたしは該当する薬は服用していませんでしたが、薬の種類によっては、検査前から服用を中止する場合があるようです。
検査当日
わたしが検査を受けた時間は11時半ころでした。
検査の当日は、朝食は食べられません。
水・白湯のみ摂取できますが、朝の7時までと言われました。
朝は薬を飲まないように言われました。
ですが、薬の種類によっては服用する場合もあるようです。
わたしはタバコは吸わないのですが、タバコを吸う方は朝から禁煙するように、事前に渡された説明書に注意書きがありました。
検査方法
カメラを入れる直前に行った処置
鼻の痛みを防ぎ、内視鏡の通りをスムーズにするために、前処置を行います。
まず、胃の中をきれいにするシロップを飲みました。
味については、あまりはっきりとは覚えていないのですが、とくに問題なく飲めたので、ひどい味がするものではなかったと思います。
次に、目薬を点眼するような感じで鼻に薬を数滴ずつ点鼻されました。
これは鼻腔をひろげるための薬だと思います。
そのあとに、注射器(針はもちろんついていませんよ!)のようなものでゼリー状の薬を鼻に注入されます。
そして、それを鼻をすすって飲み込むように言われました。
鼻に詰められたゼリーをすすって飲み込む!?ちょっとびっくり!
最初うまくすすれなかったのですが、意外と簡単にごっくんできました。
これによって鼻から咽頭を局所麻酔するんだそうです。
たしかに、飲み込んでしばらくすると麻酔が効いてきた感じがありました。
そのあとに、実際にカメラをどちらの鼻から入れればいいかのチェックも含め、チューブを片方の鼻に入れられます。
わたしは、左の鼻にとりあえず入れてみるねと言われ、問題なさそうだったので、そのままそのチューブを検査するまで入れっぱなしで待つように言われました。
鼻にチューブの刺さった自分を想像しながら待ちました…
胃カメラ検査開始
検査室に移動して、検査がはじまります!
左を下にして横向きに寝ます。
事前に入れたチューブを抜かれて、いよいよカメラが挿入されます。
「体の力、抜いて~抜いて~抜いて~」って言われましたが、体の力の抜き方が全然わかりません…
カメラ挿入…
うー、痛い!
わたしは鼻の奥が狭いようで、そこを通すときにかなり痛みがありました。
インフルエンザの検査をするとき鼻の奥が痛くなると思うんですが、その痛みよりもう少し強い痛みだったと思います。
でも、通ってしまえば痛みはなくなりました。
そのままカメラはどんどん挿入されていきましたが、吐き気や息苦しさなどの苦痛もなく、思っていたより全然スムーズでした。
看護師さんに「唾液は飲み込まないでね。垂れ流すようにどんどん口から出して。口にティッシュ当ててね。」と言われて、軽くパニックになりそうでした。
うぇー、できないよ…
普段、唾液を口から垂れ流すことはしないので、反射的に飲み込んでしまいます。
唾液を飲み込んでしまうと、唾液のせいで胃の中がよく見えなくなってしまったり、吐き気を起こしてしまうかもしれないから、飲み込んではいけないと言われました。
なんとかコツをつかんで、口から唾液を垂れ流せるようになりました…
検査中に先生から「大丈夫?」とか話しかけられましたが、たしかに話そうと思えば話せます。
でも、いつものようには話せません、うーん、だいぶ話しにくいかも…?
検査を受けながら、わたしも自分の胃の中の映像を見ることができました。
あ、胃壁に何かある…まさか病変!?と思うと、先生が注射器で生理食塩水なんでしょうか?よくわかりませんが水のような液体をブシューっとやると、カメラの先端辺りからその水が出て、汚れを洗い流していました。
結構な回数、ブシューっとやられました。
そのおかげで、水は飲んでいないのに、たっぷり水を飲んだような感じになりました。
カメラは十二指腸まで検査して、終わりです。
カメラを抜くときもやはり鼻を通るときだけ痛かったです。
さて、これで検査は一通り終了…
検査の所要時間はだいたい10分程度だったかと思います。
検査後は30分後~飲食が可能です。
わたしは異常はなかったのですが、病変が見つかった場合は、その一部を採取(生検)して、顕微鏡での診断を行うそうです。
生検を受けた場合は、2時間後~飲食が可能。
ですが、生検を受けた場合は、検査当日は飲酒不可です…
胃カメラ検査を受けた感想
まず、検査を受けるためにしなければならない事前準備もないので、そういった面では大変なことはありませんでした。
前日の夕食の量と時間を注意して、朝食を食べないように気をつければいいだけだったので難しいことはありません。
ただ、薬にアレルギーがある方や持病があったり継続的に服用している薬がある方は、必ず事前に申し出てほしいと思います。
サプリメントも検査に影響が出るものもあるようですので、服用しているものがあれば必ず相談した方がいいなと思いました。
あと、検査を受ける当日の服装は、締め付けのないものがいいと思います。
検査を受けた感想としては、正直に言うと、かなり疲れました…
カメラを入れている間は、なんだかぐったり…って感じになってしまいました。
ぐったりしたのは、飲み込んだ麻酔薬の副作用かもしれません。
カメラを入れることは、やっぱり体にはかなり負担なのかな?とも思います。
でも吐き気や息苦しさなどはまったくなかったので、そういった苦痛はありませんでした。
検査後は、しばらくお腹の調子が悪かったです。
お腹は痛いような張っているような感じで、食欲もない。
でも、その日の夜にはお腹の調子もよくなってました。
やはり、体内にカメラを入れなければいけない検査なので、そういった負担はあります。
しかし、わたしがこのあとに受けることになった大腸カメラと比べたら、先生が言った「気軽な検査」という意味が少しわかった気がしました。
最後に…
今回わたしが受けたのは経鼻内視鏡ですが、この方法が必ずしも全ての方にいい方法というわけではありません。
検査方法は、担当医の先生とよく相談して決めるべきだと思います。
以上、わたしの胃カメラ検査の体験談でした。
ご参考になれば幸いです。
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