2018年4月。
それまで10年ほど勤めていた会社を辞めました。
わたしの勤めていた職場は女性が多く、結婚、出産、育児等で退職する人が多いのですが、わたしは別の理由で退職しました。
では、わたしが退職することにした理由は何だったのか。
それは、ある日突然発症した「腹痛」です。
はじめはただの腹痛だと思っていたのに、まさかここまで悩まされることになるなんて…
そして、今もなお、わたしはこの腹痛と付き合いながら生活しているのです。
結局、その原因さえ特定できないまま…
「謎の腹痛」
この謎の腹痛、いつか治るのか。
いや、一生このままなのか。
わたしは、この謎の腹痛について、これまでの経緯を記事にしたいと思いました。
今までのこと、これからのこと綴っていきたいと思います。
それでは、まず、仕事を辞めるまでの話から。
始まりは突然に
2017年12月、年末のある日。
朝起床して、いつものルーティン。
夫を見送り、娘と朝食を食べ、あわただしく出勤の準備をして、娘を保育園へ預け、急いで職場へ。
職場に着いた時点でも特に変わった様子はなく、ここまではいつもどおりでした。
ただいつもと違うことと言えば、この年末は大晦日まで仕事が入っていたので、かなり憂鬱だったということです。
始業開始から2時間ほどは何の違和感もなかったのですが、11時を過ぎたあたりで急に下腹部に激痛が!
痛みに耐えられずうずくまってしまい、立ち上がれない…
一瞬、陣痛か…?と疑ってしまうほど、その痛みは陣痛に似ていました。
急性胃腸炎?
近所の医院(内科)へ行き、診察してもらうことに。
診察の結果、先生からは「急性胃腸炎」と診断されました。
さらに、「2~3日は食事はとらないようにして」とのこと。
なお、この時に処方された薬は、漢方薬(五苓散・桂枝加芍薬湯)でした。
季節は冬で、これはいわゆる流行りの感染性の胃腸炎だと診断されたのだな、と思いました。
わたしは今までにこういった胃腸炎にかかったことは一度もなかったので、これから未体験のひどい下痢や嘔吐に苦しめられることになるのか…と思いながら不安でした。
いつ、ひどい下痢や吐き気がおそってくるのかと、身構えていたのですが、一向にその気配はない。
お腹の痛みも治まった。
そして、お腹空いた…。
でも、先生からは「2~3日は食べないで」と言われたので、ポカリなどの水分摂取だけにして耐えました。
まるで拷問かと思うほどつらかった!
そんな感じで空腹と戦っていたのですが、診察から3日後の大晦日の夜、実家へ帰ったわたしは、ついに食事を再開しました。
食事中は特に変わった様子もなく、もう治ったのかなと思ったのもつかの間。
そろそろ年越しといった頃、腹痛がやってきたのです。
やはりまだ食べてはいけなかったのか?と思いましたが、もう空腹には耐えられず。
ひとまず仕事はお正月休みなので、普段通り食事をすることにしました。
けれども、食べると必ず食後3~4時間くらいで腹痛が起こる。
こうして、最初の腹痛を発症してから10日以上経過したのですが、腹痛はよくならない。
これは感染性の胃腸炎ではないなと思いました。
消化器内科を受診
腹痛の症状はよくならず、初診の先生の診断は何か違っていたんだと思い、別の消化器内科専門の医院へ受診することにしました。
問診と血液検査から、診断は「過敏性腸症候群」というものでした。
たしかに、育児・仕事と、ストレスが溜まっていたし…
先生からは「薬を飲んで様子をみて」と言われ、2種類の薬を14日分処方されました。
わたしがこのとき処方されたのは、高分子重合体といわれる水分を吸収して便の水分バランスを調整する薬の「コロネル」と整腸剤の「ミヤBM」です。
- コロネル錠500㎎ 1回1錠 1日3回毎食後 14日分
- ミヤBM錠 1回1錠 1日3回毎食後 14日分
受診後、薬は真面目に服用していたのですが、一週間経っても食後の腹痛はまったく改善せず。
処方された薬はまだ7日分残っていましたが、症状が改善しないことに耐えられず、再度受診することにしました。
診察時に、腹痛が改善せず早めに受診してしまったことを伝えると、先生からは「じゃあ新しい薬を追加するね。これで痛み治まるから」と言われ、さらに「検便したことある?ないなら一度やっておこう。大腸ガンがあればそれでわかるしね。」と検便も受けるように指示されました。
そうか、大腸ガンの可能性もあるのかぁ…。
診察後、看護師さんから検便の方法を教えてもらい、検便のキットをもらって帰りました。
追加になった新しい薬は腸の運動異常や痛みを感じる状態を改善させるセロトニン3受容体拮抗薬の「イリボー」です。
- イリボーOD錠2.5μg 1回1錠 1日1回朝食後 14日分
新しい薬の服用を始めてから、7日、8日…と経過しても痛みはさほど変わっていないような感じでした。
先生は痛み治まるからって言ってたけど、あんまり変わらないなぁ…。
でも14日分処方されたから、14日間は服用して様子みてみよう!
処方された薬もそろそろ終わるという頃にまた受診しました。
検便の結果は「異常なし」
検便の結果から大腸ガンの可能性は否定されたので、これに関してはホッとしました。
しかし、それと同時に、わたしはこのときの診察である意味、希望を失うことになったのです。
わたしが、新しい薬を服用したけど症状はあまり変わらなかったと伝えると、先生からは、「薬はこれ以上、他に処方できるものはないんだよね。今までの薬で様子みてよ。」という言葉が返ってきました。
消化器の専門の先生なのに「これ以上できることはない」なんて…。
わたしはどこかで、自分は過敏性腸症候群ではないのでは?という疑いの気持ちもありました。
単純に認めたくないということなのかもしれませんが。
だから、もっと詳しい検査をするとか、他の病院に紹介するとか、他に原因はないか追究するような、そういった選択肢を提案されることを望んでいたように思います。
この頃のわたしは、食べると腹痛が起こってしまうので、朝昼はウィダーインゼリー系のものでなんとか飢えをしのいで働いていました。
でもお腹は空いてしまって。
やっぱり食べたいのに食べれないのってツライ。
夕飯も食べ過ぎると翌日腹痛があったりしたので、夕飯も抑え気味に。
今まではあんなにたくさん食べていたのになぁ…。
食べることが大好きなわたしが、食べれなくなってしまうなんて…。
そして、腹痛の痛みも、ひどいときは本当に陣痛のようで、横になってひたすら耐えることしかできず。
さらに、夕食後、寝る前に痛くなることが多かったので、痛くて眠れず、寝不足になってしまうこともありました。
このツライ状況から抜け出したい…。
そんな気持ちもあって受診していたので、このあっさりとした診断と対応に、もう少し親身になってくれたらいいのに…と思ってしまったのです。
でも今思えば、過敏性腸症候群だと診断したことと、先生の対応は間違ってはいなかったし、仕方がないことだったと思います。
結局、薬は服用してもしなくても症状は変わらないので自己中断。
そして、このままこの医院を受診していても意味はないと思い、受診するのもやめました。
仕事を辞める決意をする
腹痛を発症してから、気がつけば3か月が経過しようとしていました。
依然、症状は変わらず。
満足に食べられずに働いていたわたしの体重はだんだんと減っていきました。
最終的には、以前と比べると4㎏ほど痩せてしまっていたかなと思います。
一日働いて帰ると、鏡に映る顔はげっそり。
お風呂に入れば、湯船に背骨が当たって痛い。
これはとても不健康だと思いました。
いつも痩せたい痩せたいって思っていたはずなのに、痩せてしまった自分の体型が何となく気持ち悪く感じてしまう。
こういう風に痩せたいわけじゃないんだよな…。
仕事はなんとか頑張っていましたが、症状は一向に良くならないうえに、いつ良くなるのかもわからず。
それに、もう医者には頼れないし。
一日働くのが本当にしんどくなってきて、このままの生活を続けていく自信がなくなってしまっていました。
「もう仕事辞めたいな…」
「仕事辞めたらよくなるかもしれない…」
「もう仕事辞めてもいいんじゃないかな?」
だんだん退職を意識するようになりました。
それでも退職という決断は簡単にできることではなく。
「仕事を辞めて暮らしていけるのか?」…と不安におそわれることも。
そこで、勤務時間を短縮してもらったりしながら、今後も仕事を辞めずにすむ働き方はないか模索しました。
しかしこれが結果として、わたしに仕事を辞めることを決意させたのです。
それは、勤務時間を短縮してもらうようになってから、自分で保育園へ娘のお迎えに行くようになったことがきっかけでした。
それまでは、お迎えの時間はまだ仕事をしていて、残業することもほとんどだったので、お迎えは家族にお願いしていたのです。
仕事の日は一緒に夕飯を食べることもあまりありませんでした。
その当時2歳だった娘は、特にさみしがるような素振りも見せなかったので、わたしは何も思わず、それでいいと思っていました。
働くことの方が家族のためになっていると考えていたからです。
それまで娘と一緒に過ごす時間は、わたしが仕事から帰宅し娘が寝るまでの時間と朝のあわただしいわずかな時間だけでしたが、わたしがお迎えに行くようになってからは、娘と過ごす時間が格段に増えました。
そして思ったのです。
これが本来あるべき生活なのではないか?
自分の身体ももう無理だと言っている気がする。
無理をしないで生きていってもいいんじゃないか?
自分と娘のために仕事を辞めよう!
ここから、わたしはあっという間に退職の手続きをすすめ、10年ほど勤めた会社を辞めたのでした。
これがきっかけで、わたしの仕事に対する考え方は大きく変わりました。
そして、これからは無理をしない暮らしをしていこう!と決意しました。
そういった意味では、これはいい出来事だったのかもしれません。
ただ腹痛が治ったわけではないので、悩みが解消されたわけではないのですが…。
これからどうやって働いて生きていくかを改めて考えています。
お読みいただきありがとうございました。
この記事はわたしの腹痛の記録No.1となります。
引き続き、症状の経過は記事にしています。
続きは以下からどうぞ!
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